2006年01月14日

週刊新潮の難読漢字

今さらながら気づいたのですが、「週刊新潮」の記事に使われている漢字は難しいですね。文芸出版社の週刊誌であるという誇りがそうさせるのでしょうか。

新聞社系の週刊誌は、ふつうは、常用漢字プラスアルファの範囲で漢字を使っていますが(もちろん外部執筆者は別)、出版社系の週刊誌は必ずしもそうではないようです。「週刊新潮」(2006.01.19)をぱらぱらめくると、「辿り着く」(p.27)、「些か」(p.61)、「躾け」(p.84)など難しい字が、ルビなしでいくらでも出てきます。「週刊朝日」なら仮名で書くところでしょう。

さらに上級編になると、さすがにルビを振っているけれど、「嗾ける」などという字も出てきます。
ま、〔横峯さくらは〕半ば父・良郎さんに嗾{けしか}けられたようだが、本人も結構、その気になっていた」(p.39)
私は、「嗾」を「そそのかす」と読むのは知っていたけれど、「けしかける」という読みには思い至りませんでした。たいへん勉強になる雑誌であります。

また、ルビなしで「奔る」という書き方を平気でしているのにも目が止まりました。
目下、芸能記者が確認に奔っている超大物カップルの離婚話がある。(p.137)
「はしる」だとは前後から分かりますが、辞書に載っていない読み方で漢字を用いるのは、文学的と言っていいでしょう〔追記参照〕。

今回注意を引かれた漢字はこれだけですが、ことばにも難しいものがあります。ここではひとつだけ出しておきます。
〔前略〕仙台とその近郊という特定のエリア内で、猛烈な監視態勢が敷かれている公衆電話を使って、実に4回も院長の携帯電話に架電するというミスを犯したのだ。(p.29)
「架電」が「電話をかける」ということは前後から分かります。私も以前「電話をかける」でこの語を取り上げました。しかし、辞書にもあまり載っておらず、この記者はどこでこのことばを知ったのかと思います。おそらく、警察・司法関係ではずっと使われてきたことばであって、事件に関する警察の記者会見で聞いたことばを、記者がそのまま使ったのではないでしょうか。

追記
「はしる」の項目に「奔」の漢字を載せる辞書は多くあります。(2006.01.17)
posted by Yeemar at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 文字・表記一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「奔る(はしる)」ですが、『広辞苑』『大辞泉』には表記欄に載っています。『大辞林』は表記欄には「走る」だけですが丸囲みの5には(「奔る」とも書く)とあります。
「辞書に載っていない読み方」というのは、ちょっと極端な言い方ではないでしょうか。
Posted by km at 2006年01月17日 17:50
おっしゃるとおりです。「辞書にない」と表現するときは注意が必要ですね。いくつかの辞書を参照し、「はしる」に「奔」の字が出ていることを確認しましたので、文中に追記しておきました。ありがとうございます。
Posted by Yeemar at 2006年01月17日 21:10
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